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ハム・オン・ライのsuのレビュー・感想・評価

ハム・オン・ライ(2019年製作の映画)
3.5
数々の映画で観たような若者の通過儀礼のロマンス。遠い衛星からの通信のような不安定な兄の声。その光景は本当に実在していたのか。
中盤以降は不思議な展開ではあるが、みんなが夢中になっているすてきな幻想に自分だけが取り残されてしまったような心許なさはよく知っているものだった。
作中の彼らと同じくらいの年齢の頃には自分には実態のないものが他者にとってのリアルだと考えることが心を苦しめていたが、通過儀礼をパスした者たちが朝焼けの中に消えていってしまうことを今はどこか納得しながら見送る自分に気づいた。
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