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ウォンカとチョコレート工場のはじまりのbenikoのレビュー・感想・評価

3.6
ジョニーデップ版ウォンカの記憶が新しいですが、ウンパルンパのビジュアルや、ミュージカルシーンの挿入のタイミングなど、ジーンワイルダー版ウォンカの前日譚という印象でした!

だからといってティモシーシャラメのウォンカが偏っている訳ではなく、ほどよく両者の良さを取り込み、まだ希望が溢れる(スレてない)若き青年ウォンカとして夢いっぱいに演じているのが魅力的でした。

今までシャラメの陰鬱な出演作ばかり見ていたので、最初はいつにないポジティブさに戸惑ったものの、彼本来の瞳の輝き、演技の幅を本作で観ることができて非常に嬉しい。

ハリーポッターのプロデューサーや、パディントンの監督#ポールキング が手がけていることもあり、良質なファンタジーでもありました。
あの少ない荷物でどこにそんな材料があるかとか、あの短時間で店の内装が完成するかとか、そんな事を考えるのは野望です。ファンタジーですから!!麻薬でもお金でもなく、賄賂がチョコレートなのもファンタジーらしくて良い。

そして、街がキラキラと装飾されるこの時期に公開されたのも良かった。

映画の幸せに満ちた余韻の中、輝く街並みの中で友達と分かち合ったホットチョコレートは、間違いなく人生で1番美味しかったです。

難しいことは考えず、ただただウォンカに手を引かれるままに多幸感で浮遊したい、夢いっぱいの作品。
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