ロアルドダールの児童文学『チョコレート工場の秘密』、そして1971年公開の映画『夢のチョコレート工場』を下敷きに、その前日譚である若き日のウィリー・ウォンカを描いたミュージカル作品。
1971年の映画でジーン・ワイルダーが歌唱した"Pure Imagination"をミュージカルナンバーの中に取り入れてくれたのがとても嬉しかった。他の曲も印象的だったし、それらを歌う出演者が豪華なのも素晴らしかったが、やはり物語の世界観とメッセージを凝縮した曲はこの曲だったと思う。また、そうした純粋な想像力の源は「夢見ること」だと教えてくれた、ウォンカの母とのあたたかな関係性にも胸が熱くなった。夢から始まった景色を夢で終えず、想像力で膨らませ続ける。そんな子供心を忘れずにいられたらと願わずにはいられない。
鑑賞後にはもちろんチョコレートを買った私である。
