Tully

ウォンカとチョコレート工場のはじまりのTullyのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

発明の天才でチョコレートの魔術師、純粋過ぎる職人 「ウィリー・ウォンカ」 。彼の願いは、亡き母と約束した世界一のチョコレート店を開くこと。そこで一流のチョコレート職人が集まる、チョコレートの町にやって来る。オープニングから、「ティモシー・シャラメ」 が軽快に歌って踊り大興奮。ファンタジックで夢のある世界観、ミュージカル場面が明るく楽しい。「ティモシー・シャラメ」 がチャーミングで、どの衣装も素敵で魅力満載。彼の美しさを愛でるだけでも有りで、ファンは堪らなく魅了される。美味しくて空だって飛べる彼の魔法のチョコは、町の皆を虜にする。しかしそこは夢見ることを禁じられた町で、多くの障害が立ちはだかる。宿屋の主人に騙され働かされる羽目になり、同じ境遇の仲間に出会う。年齢や性別、職業など全てバラバラな仲間と交流し、絆を育んでいく。夢見ることを諦めている孤児の少女 「ヌードル」 は、ウォンカの相棒となる。孤独な者同士が、世代を超えた友情と絆を育む姿が微笑ましい。そんな中、ウォンカの才能を妬んだ、チョコレート組合の3人組が結託。警察署長とも手を組み、ウォンカを追い出そうと罠を仕掛けてくる。次から次へとピンチの連続だが、持ち前の明るさで立ちむかうウォンカ。さらに、チョコを盗む小さな紳士 「ウンパルンパ」 まで現れるが、敵か味方か。「ヒュー・グラント」 のコミカルな仕草が可愛くて、これまた最高に魅力的。空を飛んだりと大暴れしながら、面白可笑しいドタバタ劇を繰り広げる。魔法にかかったようなカラフルな世界に、終始ワクワクが止まらない。そして、ウォンカは最大の危機を迎えてしまうが、大逆転が待っている。勧善懲悪、最後はスッキリ爽快で、奇跡的な着地点が愉快痛快。夢を諦めない大切さ、何度でも立ち上がる強い信念と正義感に感動。
仲間との友情と絆はもちろん、家族愛にもしっかり泣かされるラスト。ウォンカの成長物語であり、人生再生の 「サクセス・ストーリー」 でもある。そんな彼が起こした奇跡は、周囲にまで幸せをもたらすのが素晴らしい。エンドロールまで小粋で楽しくて、興奮と感動が押し寄せる作品だった。
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