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暗くなるまでこの恋をのcyphのレビュー・感想・評価

暗くなるまでこの恋を(1969年製作の映画)
4.3
夏休みトリュフォーマラソン トラウマボンド的恋愛を一度でも経験したことある人間なら問答無用で"わかり"になってしまうやつ、トリュフォーは恋愛の上澄み以外の部分をぜーんぶ知り尽くしててほんとにえらい、恋愛番長 愛と憎しみを何度もスイッチさせながら深まっていく関係性ってテーマもかなりBLみがありよかった ドヌーヴが男顔なこともBL感を後押ししていていい 自分を裏切った女を愛しなおすことですべてを取り戻そうとしてしまうベルモンドの「幸せかはわからんが、彼女なしでは生きていけない」って台詞、わかるわかるよォってなる

一方のドヌーヴの孤児が故の不安定さの描き方発露させ方も甘すぎず冷たすぎずでいい そら元カレの話したりコートねだったり出てこうとしたり毒持ったりしちゃうよね〜という断罪ゼロっぷり最高 髪乱して泣き崩れるドヌーヴは珍しくかわいい やっぱりトリュフォーの精神不安定者への観察眼的まなざしってだいすきだ あと終電車もそうだったけど、トリュフォーはドヌーヴにマニッシュな格好ばっかりさせるところもわかってていい 手持ちの女の魅せ方を完全にわかってて最高

いい歳した男女が喧嘩の末にへんぴな道路で車から下ろす下ろさないするの茶番するやつフェチなのでそれもグッドだった

あとたばこ工場で働いてた時期があるので久しぶりにたばこ工場の現場見れてうれしかった 巻を入れるケースや包装機のラインとか当時もいまと変わらないっぽい 島の南国ぽいかんじは総じてよかった
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