フランソワ・トリュフォー作品
マダガスカル島の隣、フランス領レユニオン島で経営者のルイが文通で知り合った女性ユリーと結婚するが、ユリーはルイの財産を奪って逃走。必死に探し回ったすえに見つけるが彼女の正体はマリオンという女性だった。
いわゆるファムファタールものです。
恋愛×サスペンスの。ヒッチコック映画のリスペクトですね!
ですがトリュフォーの作るのは単純なものではありません。愛の葛藤と苦悩の映画なのです。
普通のファムファタール映画は悪女となるヒロインが主人公を転落させようとします。しかし、この映画のヒロイン、カトリーヌ・ドヌーヴは迷ってるんです。
彼を裏切ることもできるのに、愛されてしまう。その狭間で葛藤するんです。
こんなの見たことなかったです。
しかも、その愛に苦しめられる二人をジャン・ポール・ベルモンドとカトリーヌ・ドヌーヴが演じるのも不思議。
中盤あたりが面白くないですが…。
また観光映画というのも良いですね。
当時は海外旅行も行けなかったので、観客にとっては新鮮だったでしょう。
ラストシーンも雪と相まって素晴らしい。熱い熱帯の島から始まって雪山で終わるこの恋愛物語。
さすがトリュフォー!
「ジャン・ルノワールに捧げる」
そういや、『大いなる幻影』も雪のシーンで終わりますね。
関係ないですが、大学の卒業研究はトリュフォーについて書こうと思います!