ハレルヤ

ランド/再生の地のハレルヤのレビュー・感想・評価

ランド/再生の地(2021年製作の映画)
3.7
ある出来事がキッカケで都会での生活から離れ、ロッキー山脈にある山小屋で生活することを決めたエディ。過酷な自然の環境で命を落としかけるが、猟師のミゲルとの出会いで救われ、心を再生していくヒューマンドラマ。

女優のロビン・ライトが自ら監督主演を務めた作品。心に大きな傷を負った1人の女性が大自然の中での生活と偶然出会った人との交流から再生を目指していく物語で、見終わった後の率直な感想は概ね期待通りの内容。

全体的に静かなトーンで、当然派手さや大掛かりな演出もありません。淡々とした作風ではありますが、エディの心境の変化が分かりやすく、絶望から希望へと変わっていく様子をロビン・ライトがベテランらしい演技力で見せてくれます。

都会育ちのエディ。全てを捨て去る勢いで山小屋に1人で住み、携帯も車も持たず、俗世間から離れるように過ごす。しかしノコギリの扱いも薪割りもろくに出来ないし、熊に山小屋が襲われて食料も食い荒らされる。ライフルを使って狩りも出来ない。アンラッキーな事も重なり、もう世も捨てたのも同然の状態に陥る。

しかしそこで救ってくれたのがミゲル。彼のおかげで命を繋ぎ止め、生きる事への希望を見出していく。でもエディはなかなかミゲルへ自らの過去を明かそうとしない。

エディの過去に何があったのか。最初からしばらくそれはボカされたままで、命の恩人にも明かしません。ラストでようやく明かされますが、大体予想範囲。そこまでの意外性はありません。

でも美しさの映えるロッキー山脈の山々と川。その描写は本当に秀逸ですし、再生ドラマとしての仕上がりはかなりの良さがあると思います。佳作ですがラストシーンでの温かみはずっと忘れないなと思うほどのものですね。
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