冒頭のシークエンスから目を奪われる。『ベイビー•ドライバー』のオープニングを彷彿とさせる軽やかかつ流れるようなマークの動きに心奪われる。それもそのはず、彼は『ウエスト•サイド•ストーリー』ジェッツの一員として踊りを披露していたカイル•アレン。
ループ系の話だが、スリリングな展開はあまりなく、1日や1秒までもをループを繰り返すことで大切にしたいと思わせる。科学的な説明はあまりない。だから感覚的に受け入れられる。
少しファンタジックな設定ではあるが、主題としてはそう現実とかけ離れたものではない。なぜならこれは私たちの生活だからだ。同じ服、人、仕事、電車...。まるで毎日がループかのようだ。しかし視点を変えて観てほしい。この映画のように。
ループしているように思えても、それは自分が同じところに止まっているから。世界が変わっていくのではなくて、世界は自分で動かすものだから。
日々の些細なことにも感謝して生きられれば、自然と人生も回っていくはず、そう思えた作品。
暖かな世界観が落ち着く。マークとマーガレットの関係も素敵。観ればきっと世界が違って見えるはず
