YUMI

スプートニクのYUMIのレビュー・感想・評価

スプートニク(2020年製作の映画)
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観終わってすぐにfilmarks検索したら、このカバー写真が出てきて、これ絶対に違うよなと思ったんだけど、やっぱりこれだった。
すげー違和感というか、実際の作品は、こんなド派手なSFアクション調とは程遠いです。色調も抑えめだし、ヒロインも地味め。第一、こんな大怪獣レベルの巨大エイリアンは出て来ません!
この写真に騙された人はガッカリかもしれませんが、いい作品だったと思います。
人間に寄生するエイリアンって事で、まんま「エイリアン」シリーズを思い出しますが、こちらの舞台はあくまでも地球。すでにエイリアンは地球に来ちゃってるんですねー。
そして寄生しているとはいえ、宿主の腹を食い破って出てくるわけじゃなく、あくまで「共生」している。
夜中になると宿主の口から出てくるんですね。そして精神面でも宿主と共鳴していたりする。
エイリアンを殺せば宿主も死ぬみたいで、しかもこの宿主は優秀な宇宙飛行士で、いわば国家の英雄だから、こちらを殺すわけにもいかない。
さらに恐ろしい事に、このエイリアンの食糧は恐怖にかられた人間の脳(恐怖を感じると人間の能力からは特殊な物質?ホルモン?が出るらしい。その物質の名は忘れた)って事で、秘密裏に死刑囚が「エサ」として与えられている。
こんな事、いつまで続けられるわけもないし、第一宿主本人がやがて真実を知ってしまう。
彼の担当医となった女医が、彼をなんとか救おうと奔走する話です。
エイリアンの造形や動きも良かったし、宿主となってしまった宇宙飛行士の最後の決断、そして彼の遺志を継いだ女医の行動など、なかなか感動できる場面もあって、満足な一本でした。
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