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パーフェクト・ケアのaririのネタバレレビュー・内容・結末

パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

 闘う強い女性が好きだ。好きな女優はシャーリーズ・セロン、ケイト・ブランシェット、クリステン・スチュワートなどなど(分かりやすい)最近は肉体的に男性を超えるようなワンダーウーマンのような女性ヒーローも多く出てきているが、何より「死んでも負けるかぁぁぁ!」というような不屈の精神と知性を持つ女性に昔から強い憧れを抱いている。主演のロザムンド・パイクは過去作「ゴーン・ガール」「プライベート・ウォー」などまさに『闘う女性像』を更新し続けるとても好きな女優なのだが、今作ももれなくそんな役柄だった。正し「超胸糞悪い最強美女」としてだが。  

 表向きは認知症など判断力の衰えた高齢者を守り、ケアする法廷後見人の主人公マーラは、裏では介護施設や医師と結託して高齢者たちから資産を搾り取る悪徳後見人だった。いつものように裕福な高齢女性を言葉巧みにあっという間に介護施設に送り込むが、身寄りがないはずの女性の裏に何故かマフィアの影が・・・・・・?  

 ただ者ではない雰囲気を持つマフィアのボスがピーター・ディンクレイジというのも最高過ぎる配役だ。マーラvsマフィアのスピーディなガチンコ対決が面白過ぎて、善人は一人も出てこないのに、スタイリッシュさも相まってこれぞピカレスク・ロマンの極みというべき痛快な展開にワクワクしたし、どんどん物語に引き込まれていった。マフィアに脅され絶体絶命のある場面で、死が怖くないか?と問われた彼女の毅然とした返答がカッコ良すぎて痺れた。
「知らないものは怖くない。」
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