●映画検閲(2021年イギリス。ニアフ・アルガー)
【レビュー】
《現実が,映画の中に 溶けていく》
造りが面白い。
絵とかも当時のビデオテープにあるような粗い絵とか,ショッキングな赤の使い方とか。
虚実をないまぜにしたり。
終幕は面白かったなあ。
検閲官でホラーを観ていたからホラーに染まったと捉えられるような展開は今ひとつ。
確かにホラーや暴力シーンに影響される人間もいるとは思うんだが,そうではない人もいる訳で。
正邪善悪の判断がつかない観る側にも問題はあると思う。
──と,マジメに述べても仕方のない話だが。
VHSでホラーをよく観ていた人にはオススメw
【あらすじ】
ビデオ・ナスティに対する論争が巻き起こっていた1980年代のイギリス。
映画検閲官のイーニッドは,それが正しいことだと信じ,暴力的な映画の過激なシーンを容赦なくカットする毎日を送っている。
その揺るぎない姿勢で周囲から「リトル・ミス・パーフェクト」と呼ばれている彼女だったが,ある時,とあるベテラン監督の旧作ホラー映画に登場するヒロインが,幼いころに行方不明になり,法的には死亡が認められた妹のニーナに似ていることに気がつき……。
https://www.youtube.com/watch?v=zAJLAv1HEHU