あや

14歳の栞のあやのネタバレレビュー・内容・結末

14歳の栞(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

「大人になっても忘れたくない時間は?」という質問に対して、男の子が照れ笑いしながら「アイス食べてるときと、ナリタさんとLINEしたり電話したりしてるとき」と答えていて、その言葉に胸が詰まった。
記憶に刻まれる好きな人との瞬間、まっすぐな想い。忘れたくない。

宇宙が好きで、目を輝かせて将来の夢を語る男の子のことも心に残っている。「大人になったらまたインタビューさせてよ」と言うスタッフに対して、「ここ(地球)にいないかもしれませんよ?」と。
地球上でクラスメイトたちに心無いことを言われても、きっと彼はもっともっと広い宇宙を見据えて生きているんだろうな、と感じた。

考えていること、悩み、自分や友達のことをどう思っているか、こんなにも赤裸々に内面を語ってくれて、それを顔も知られていない私がエンタメとして消費してしまって良いのだろうかという不安もあった。それくらい見応えがあって、一人ひとりが人間として生を引き受けて、主体となって生きているんだなと実感した。
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