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Arc アークのpepoのレビュー・感想・評価

Arc アーク(2021年製作の映画)
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読んでから観るつもりだったのに間に合わなくて💦 原作未読、映画についてのみ、の思った事など。
まず産みたての嬰児に「愛情が溢れてこない」のが、その子を置いて失踪する理由になる(他に説明されていないのでそう解釈されても仕方ない流れ)みたいな描き方をするのは、その感じ方が「特殊」みたいな偏見を与えかねないので止めていただきたかった。そりゃ愛情溢れて感涙な人もいるかも知らんけど産んだ実感もないまま「マジかー、マジかー」って思いながら目ぇ血走らせて授乳するところからなし崩し的に育児が始まったりするのもごくフツーのフローなので。
そして反省してる風な雰囲気出しつつ会いに行こうともしないヒロインが不可解すぎて「???」ってなってる間に進んでいく場面が悉くなんていうか「舞台演技」っぽい演出なんだよね... 決して俳優さん達がどう、っていうんじゃなくてそういう演出なんだと思うんだけど、台詞回しとか間の取り方とかの小劇場っぽさ? 登場人物同士が会話してるっていうよりは、人物達が同じシーンに居てても両者とも客席に向かって喋ってる感... なんだろな、制作陣に「未来設定」とか「SF」とかにちょっとツボを押さえ損ねた気負いがあるのかな?っていう気がしてしまいました... なんでかな...こういう系の海外の先行作品、山ほどあるやん...?
あと、その後出てくる赤子モチーフの小道具感にもちょっと辟易しちゃったな (。-_-。)
あと(まだあるんかい)エバーミング処理済み死体の展示コスチューム、いくら何でもアレすぎじゃないかな...昭和の路上の大道芸みたいな...何故...???
それと比較して後半の香川の老人ホーム的なとこに舞台が移ってからは未来感はゼロからマイナスに転じたものの、演出もエピソードの流れ方も手慣れた感じに自然になって、そうそう、こういうのでいいんだよ、と井之頭五郎になってしまいました

〈よかった点〉
・小林薫と風吹ジュン
・エンディングの「カメは無事」テロップ
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