タフネス女子中学生

偶然と想像のタフネス女子中学生のネタバレレビュー・内容・結末

偶然と想像(2021年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

1話。冒頭の下世話な会話で古川琴音が中学生の皮を被った成人女性なのを察してから興醒め。濱口竜介が役者を丁重に扱う人なので、中島歩(成人男性)と古川琴音(子供)が復縁しないことはメタ的な視点で見ると確定だろうし、特に痴話喧嘩も盛り上がらない…。古川琴音の背伸びした演技は見ていて痛々しいし…
前からセックスが下手で彼女を寝取られる中島歩の演技が大好きだったので、また見れて超嬉しい。こういう役をやり続けて欲しい

2話。ラストの5年後は蛇足だが良かった。何者になれたからこそ、何者かに歩み寄れる喜びという視点が好き。

3話。『天国はまだ遠い』と同様に役者が救済される映画。他者を思い遣り演じ、記憶を掘り起こさせるなんて奇跡を起こせたらどんなに嬉しいだろう。
冒頭のエスカレーターの再会は劇的に撮り、ラストの再会は作為的・演劇的に撮る
インターネットが消失した世界だとアニメは種死が神アニメとして君臨してそ〜

権威のある監督になってもなお、役者を主役とテーマに添えて映画を撮り続けてくれるのは良いことだなぁと思った。学生映画的な舞台装置やあざといテーマ先行のような画作りを恐れずにやる若さも感心してしまう