台風飯店

秘密の森の、その向こうの台風飯店のネタバレレビュー・内容・結末

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

余韻浸りまくり系映画。
綺麗な映像と無駄のない会話。素晴らしかった。
序盤は映画の構造がいまいち掴めなくて「?」だったけど、母(8歳)の家の壁紙に気づいてからは「おもしろぉ」ってなった。
ただ、見た目子供の母と会いましたってだけじゃなくて母の失踪や祖母の死とかの要素によって程よいファンタジーだった。

双子ちゃんが似すぎてて色で見分けてた。赤と青ってのも大人(紅葉)と子供(青葉)の対比なんかなーとか思った。
子供達がいっしょになにかするところは血の繋がりを感じて愛おしかった。

子供の母と会う事で親子についてだったり、秘密についてだったり考えさせられた。

結局、母の失踪は祖母の死が原因だと思う。母と祖母の生活を部分的に体験することで、母にとっての祖母の死=自分にとっての母の死ということを示唆したかったのかと思う。ただ、親子の前にネリーとマリオンのように人と人として接することが大事ってことも。

《流れごと好きなシーン》
マリー、ネリオン出会いシーン。
「秘密は隠すことじゃない。言う相手がいないだけ」核心。
お泊まりはまた今度でいいだろって言われて「今度はないの」って言うシーン。いつまでも親がいるとは限らない。
ホットケーキ、スープシーン。愛おしい。
ハッピーバースデーソングアンコールシーン。泣いた。未来を知っているだけに。
祖母とのお別れシーン。今度はちゃんとさよなら言えてよかった。サラッと言うのもいい。
ラストシーン。母いて良かった。祖母のことを思って沈んでたけど、我が子のことも同じように大事に思っていたってことだと思う。
「謝らないで、いい時間だった。」イケてる子供すぎんだろw
名前お互い呼び合うシーン。ここは親子ってより友達って感じでいい。
見終わったあとに冒頭の車中で阿吽の呼吸でお菓子餌やりするシーンが愛おしくなった。
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