Appare99

秘密の森の、その向こうのAppare99のレビュー・感想・評価

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)
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感情を大きく表情に出すことがないのだけれど、
行動や言葉遣いからそのキャラクターの感情を
繊細なまでに描いているところに監督の力量を感じた。

72分間という短い上映時間にも関わらず、
見終わった後にやさしい感情を残してくる。

母親の登場時間は少ないのだけれども、
母親の気持ちが分かったような気になるところもこの映画の凄いところ。

個人的な考察だが、
物語に出てくる
主人公の少女ネリーは青のジャケットを着ていて、
ネリーが出会う少女マリオンは赤のジャケットを着ている。
2人を観客が区別しやすいためかと思っているが、
個人的にはマトリックスを思い出した。
マトリックスで主人公のトーマスアンダーソンはモーフィアスに選択を迫られる。
青い薬はその世界にとどまるため、赤い薬は不思議の国へと導くため。
今回は今の世界にいるネリーは青ジャケットで表し、
過去の世界(不思議の国)にいるマリオンは赤のジャケットで表しているかのように思えた。

クリストファーノーランの「TENET」は赤が時間の順行、青が時間の逆行なのでこれとは関係なさそう。
というか深読みしすぎか。
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