Saako

明け方の若者たちのSaakoのレビュー・感想・評価

明け方の若者たち(2021年製作の映画)
4.0
キャスティングで8割成功してると思った。
親友はカッコイイのに嫌味がないし、僕はちょっと頼りなさげでピュアな感じだし、彼女は客観的に考えたら最低なんだけど最低って切り捨てられない可愛さと危うい魅力がある(それこそ手に入れたい!と思わせてしまうような)

原作既読で終わりを知っているので最初から切なくて仕方なかった。原作未読だったら映画はまた違った味わいがありそう。

原作の、旅行先でレンタカーの鍵なくして探し回るエピソードは観たかったな。
慌てふためいて地面に這いつくばって鍵を探す北村匠海なんてめちゃくちゃ萌えそうじゃないですか(笑)

ラストシーンの親友の「こんなはずじゃなかったって高円寺の片隅で言い合ってた時がマジックアワーだった」の言葉はすごい説得力あったなー。
オールで遊べる20代の体力がまぶしいのめっちゃわかるもん(笑)

原作は、僕と親友が会社の中で夜明けが見えず疲弊していく様子がすごくリアルに伝わってきたけど、
映画の2人は現実を肯定して自分からなんとか朝を迎えに行こうとしてる……みたいな感じがして、原作とまた違った後味の良さがあった。

2021年は41本の映画を観られました。
来年も素晴らしい映画に沢山出会えますように。#映画は人生の教科書
Saako

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