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明け方の若者たちのmarutabatsuoのレビュー・感想・評価

明け方の若者たち(2021年製作の映画)
2.9
予告編がピークのジェネリック『花束みたいな〜』。

終盤の展開はもっと歳を経てからにしないとなんだかなあ。夢は叶わず後輩にハンコの押し方を教えたりしながらも伴侶とともに人生はそれなりに充実。現在の奥さんとともにたまたま立ち寄ったあの公園でハイボールの缶を見つけて、空を見上げて微笑む。遠くには互いには気づかないまま黒島結菜がベビーカーを押す姿ーーー
みたいなのだったらもう少しエモい感じはあったのにね。



何者にもなれなかった元若者たちへ。確かにあの青春と呼ばれる瞬間は淡く消えてしまうマジックアワーだったよね。
ってテーマ自体は良いけれど、薄い薄い薄い。

就職祝いの飲み会で出会った女の子に恋をして、互いに夢を抱えながら社会人になって。夢は退屈な現実に打ちのめされるも、彼女との時間は大切だったってまあまあぬるい展開。
ところが中盤に大きな転調があり、面白くなりそう! とかなり前のめりになるも再び失速。

友人、職場の上司、職場の女性、いろいろ伏線ぽいのは振られてるのに、特に何もなくフェードアウト。彼女ともあの場面からなんじゃそら的終わり方だった。
下北も高円寺もただロケしてるだけって感じで街がまったく生きてないしなあ。

黒島結菜ちゃん、脱がないまでもあれだけの濃厚なラブシーン入れる必要ある?