いつもいっちゃん

ボーはおそれているのいつもいっちゃんのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
4.6
アリ・アスター監督最新作!
今回は何とコメディ!?
アリ・アスターがコメディなんて撮るはずない!

ビビりの中年男、ボウ。
母の怪死を知り地獄の帰省を繰り広げる。
ひたすら受難とカオスな3時間。
理不尽過ぎで過剰。
A24らしいアート的な世界観とアリ・アスターの楽しく邪悪な性質が今回も爆発。
こんなの嫌がとめどなく詰まっている中年男の可哀想なこと。
家族という枷に囚われた男に待つ辛辣な末路。
ファンタジーとスリラーを行き来するかのような表現。
途中のアニメーションパートは「オオカミの家」の監督コンビが手掛けているだけあり独創的。
正直、観ている間は何を見せられてるのかと問いたくなるような内容なんですが、これは鑑賞後にジワる。
支配、コントロール、強迫観念。
全てを手の上で転がされていたという語り口はもうアリ・アスター節と言っても過言ではない!
ただこの内容とトーンに上映時間3時間はかなりの疲労感。
ジャンル分けが難しいし、どこに連れて行かれるかが分からないまま展開するので難解に感じながら観ましたが、全てを観た後にちゃんとジワる。
しかしかなり好みは分かれるのは大納得。