ららら

ボーはおそれているのらららのネタバレレビュー・内容・結末

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

アリ・アスターの一貫した「家族から逃れられない」というテーマは自分の人生にも通じるものなので、新作は映画館で見るぞと意気込んで映画館に行った。
が、何を見させられているんや…と途中で考えてしまうほど変な映画。

人にはなかなか勧めにくいけど、変な映画だったな〜と楽しんだ。
これを楽しんで見られる人と、あれなんだったんだ?と話したい。
結構笑いどころも多くて吹いたシーンもあった。悲惨すぎて笑っちゃうみたいな。
風呂場の天井おじさん、どうなったらあの状況になるのか分からないが、涙と汗と鼻水やよだれも混じってそうな液体を滴らせながら焦ってるのが可哀想。

ボーがとにかくずっと悲鳴を上げて逃げ回る。途中アニメーションや変な存在も出てきて悪夢みたい。
アニメーションのシーンはかなり好き。

ホアキン・フェニックス、この映画では怯えてあられもない姿で逃げてるけど別の映画では「ナポレオン」なんだよな…とか。

葬儀に戻ってきて螺旋階段降りる時に飾られてた写真で、ん??となったら、やっぱり全部仕組まれてたことで。母ちゃん怖えぇ…!!

カウンセラーが私もグルですという顔で出てきたの、カウンセリング受けてた人間には恐怖しかない…(自分が話すことを他の人にバラさないこと前提で話しているのに!)

「おまえに全て捧げてきたのに見返りは?」
みたいなことをボーに直接言ってて、
この感じを自分の母も持ってたし(私がこんなに苦労してるのに…みたいな)、世の中のお母さんも無意識でも持ってる人いるよな〜
私が子ども産むの怖いと思い続けてきたのはこういう母親になりたくないけどなってしまいそうという恐れがあるからなんだよな〜
と思い出した。

親はこんなに子どもにしてあげたのに、これが愛なのに思っているけど、受け手の子どもには愛ではないし逆に悪影響を与えていること実はあるよね。
親は親で言い分があるのだろうし、子どもにとっていい親になるのって本当に大変だ…と考えてしまった。

ボーの母はかなり裕福なのにボーが治安の悪い地区(これも現実?)の狭いボロい部屋に住んでるのは何故?
母から逃れたくて離れて暮らしてるけど、会いに来いという要求は拒めないのか。

最後見てオープニングから見返したくなった。最初の方に全部示唆されてたでしょ、多分。 
あと今回も覗き穴から見る・天井裏が出てきた(そしてそこには恐ろしい真実がある)ので、アリ・アスターはなにかこだわりがあるんすかね
ららら

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