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ボーはおそれているのOKADICKリムのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
3.6
うがい薬を少量飲んでしまったことをカウンセラーに相談するほど日常の些細なことでも不安がる中年ボー。
ある日、さっきまで電話していた母がシャンデリアに潰されて亡くなったことを知り、母の葬儀のため急いで帰省することに。
世界一の怖がりの男は無事実家に帰ることができるのか!?




『ヘレディタリー継承 』『ミッドサマー』
と人を嫌な気持ちにさせる事に余念がないアリアスター
監督最新作。


映画開始早々ボーが暮らすアパートがヤク中か殺人犯かキチガイしかいない治安が最悪な街にありまして、
そこから現実なのか幻想なのか分からないまま只管ボーが酷い目に遭い続ける179分でした。



ユダヤ人の監督曰くユダヤ人あるあるを詰め込んだ作品らしく、2000年間迫害され続け常に居場所がないユダヤ人をボーで表したとか。
葬儀を即日に行わなければいけないと急かされることからボーもおそらくユダヤ教徒。
旧約聖書のヨブ記のようなシーンも出てきますし、何も悪いことをしていないのに"母"という神への愛を試されるが如く次々と降りかかる理不尽で意味不明な災難の連続は正にそれで笑っていいのやら。

まぁ全体的には絵面はポップなので正直厭な気持ちには一切ならなかったですし、起こっている事象をコメディとして客観的に観ながらが笑うのが正しい気がします。
ホント、ヘレディタリーなんてマジで最悪ですから…(大好き)



ただ179分という長尺に僕のボー胱は限界を迎え久々にトイレに席を立ってしまったので、もっと短いほうが嬉しかったですね。
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