麩

ボーはおそれているの麩のレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
3.0
アリアスター、前作2つがおもしろくなさすぎて一生いらんと思ってたけど、
これは結構すきかも!!!!!
露悪的な、厭らしい笑いが畳み掛けてくるの好き
話が二転三転してどんどん毛色を変えてくのも好き
ただ、演劇のくだりとラストの母親とのバトルは長すぎる
裁判始まった時「もうわかったって…」とうんざりした

グザヴィエドランの作品にも感じることがあるのだが、私は毒親をリアルタッチではなくデフォルメ、カリカチュアライズして描く作品がめちゃくちゃ嫌い
そういう意味で母親とのバトルは最初こそ驚きで惹き込まれるものの、この先に何もないなというのがすぐにわかってあとは苦痛なだけ
親から子へ、脈々と受け継がれていく負の遺産が最終的にだれか1人のもとで爆発してその子はまともに生きていくことができない、みたいな苦しみは本当に本当に自分自身も味わってきたし友人やさまざまなフィクション作品の中でも見聞きしてきた
でも、その痛みに胸を貫かれてからも、そのシーンが延々と続くから「いい加減、その話もうええて!!!!!!!!」ってなるのよ
だるいって流石に

きんたまがデカすぎるということに転げ回って笑ったけど、まさかの伏線でしょうもなさすぎる 好き
森に迷い込むくらいまでの怒涛の不幸の連続 好き
統合失調症の人の世界みたいだなー♬と思って見てたらあの母親でてきて、さもありなん という感じです
そして母親がさらにその母親から与えられた傷跡の話しだすのは、悲しい

とにかく具材が多すぎるところはとてもとても楽しかった、ヘレディタリーもミッドサマーも露悪的なだけで特に見るもんないと思ったけど、ここまで悪趣味突き詰めるとさすがにおもしろい
ずーーっと見るものがあるの、楽しい

トゥルーマン・ショーと、フォレスト・ガンプと、遥か遠〜くにダウンタウンのごっつのコントの味がした…

公式サイトで解説載せるタイプの映画、舐めんなよと思ってしまう
▶︎追記
公式サイトの解説読んだけど、「●●からのオマージュである」「●●を連想させる」っていう元ネタ列挙と画面上に映っているものをただ文字にして説明しているだけのクソ解説だった。この公式解説がつまらなすぎてスコアを下げたいくらいだ
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