ヘカテ デジタルリマスター版のakubiのレビュー・感想・評価

いっそのことほんものの魔女だったなら。妄想にとりつかれた男たちは昼夜たえずみる夢の果て、憑かれた悪夢に狂ってゆく。どんな甘あい愛のことばより、空虚な神秘に魅せられ、灼熱のなかのオアシスで溺れて堕ちてゆく。
欲しがって知りたがったって結局、なにも手にすることはできない。そうだよね。それってとてもシンプルなことだったんだ。

何処からか立ちこめる靄のなかに消えていった彼女。秘めた憂いを、いつかだれかが知ることはあるのだろうか。それもまた、わたしの 夢 なのかもしれないけれど。