Yucar

ヘカテ デジタルリマスター版のYucarのレビュー・感想・評価

4.0
1942年に1936年のモロッコでの生活、出会った女性を回想する設定。現在見ると差別的、暴力的でツッコミどころも多いけど、見た後に振り返ると見事にファムファタール(と現地の人が少し)の印象だけが残っていて、後半以降の主人公含め白人男性が全く印象に残っていない。彼らの印象はチリかカスか屑みたいにしか残っていないことに気づく。彼ら白人男性は人間らしく全く描かれていなかったんだなと後で感じる。
見ている最中はひとりよがりな主人公と勝手な男のロマンチシズムが気持ち悪いけど、哀れな主人公の滑稽さ、取るに足りなさに焦点あてて描いてるから後で振り返ると違和感ない。
原題(ヘカテの犬たち)を考えると、やっぱりシュミット凄いな!と思う。
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