クリーム

ヘカテ デジタルリマスター版のクリームのレビュー・感想・評価

3.9
これは、まず異国情緒たっぷりの音楽や映像に酔います。エキゾチックな部屋や美しいタイル、幻想的な世界に一瞬で迷い込む。あんな世界では心も惑わされる。内容も悪くはないけど、背景と映像の勝利。あんなホテル泊まってみたい。ラグジュアリーな旅行気分を堪能する様な素敵な作品。説明出来ないけど好き。感性に訴えかけるのだと思う。

1930年代の北アフリカ。新たに着任した地で退屈を感じていた若きフランス領時官のジュリアン·ロシェルは、夫がシベリアに赴任中であるという人妻のクロチルドと出会います。 彼女と時間を過ごすうちに全てを知りたいと渇望するようになるのでした。



ネタバレ↓



最初は、都合の良い女クロチルドを支配したつもりが、気が付けば支配されてしまっていた。ジュリアンは、仕事も手につかない程翻弄され、身を滅ぼして行きます。彼女を、手に入れることは叶わず、一度は中国に左遷されるも出世したジュリアン。勤務地を選べる立場となり、選んだのはクロチルドの夫が赴任しているシベリア。そして、彼にあったジュリアン。彼も自分と同じようにクロチルドという病に蝕まれ、彼女を待ち続け破滅を迎えていたのでした。
ラストに黒いジャケットのジュリアンが、ベルリンでクロチルドと再会した時、彼女も黒いドレス。これは、彼の妄想かな?って、思いました。

とにかく、この世界に迷い込みたい。そんなシチュエーション。地元民の怪しげな感じがまた良い。
正直、2人の恋愛はありきたり。面白みは、元夫もジュリアンと同じ様に翻弄されていた事ぐらい。ローレン·ハットンが細くて折れそうなのに胸はちゃんとあって羨ましいボディだけど、そんな体型だからかエロくない。そこも品があって良かったです。

※みんとさん、楽しめました。ありがとうございます✴
クリーム

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