脳にバグが生じてしまうくらい誰かに執着し、それを愛だと信じて疑わない。正直恐ろしい。でも映画だとそれがとても美しく見えてしまう。不思議。
「なぜ人はいつも理解しようとするのかしら」
「彼女との関係は愛ではなく"幸福"にすぎなかった」
「言葉はいつも早いか遅い」
最初は扱いやすい女だと言っていたくせに自分はどんどんのめり込んでいって理解したいだの愛しているだの自分勝手だ。理解したいってのも相手のことを思ってではなく、理解した気になって彼女を自分のものにしたいだけなのでは?でも人の脳や心っておもしろいな〜彼女の全てを知ったところでとても単純なことだったかもしれないのに、それを勝手に想像して自分を追いつめて自分を見失ってしまうロシェル、不憫だけど人間として興味深かった。
音楽が一つひとつの場面にガチッとはまってて心地よかった。題材は好みじゃないけど音楽や撮影の技法、言葉などによって上品で美しい映画になってた。すごい。