こぅ

消えた死体のこぅのレビュー・感想・評価

消えた死体(1948年製作の映画)
3.9
フレンチノワール映画祭②/⑤

カルロ・リム監督による、日本未公開の【ブラック・コメディ】。


消えた死体を探す、という全くトリッキーじゃない、
シンプルな【ロスト・ボディ/死体が消えた夜】。


引越し荷物を運搬する仕事で、
−27℃の極寒車中で凍死したロブリジョア婆さん。
同乗していた男が、
厄介事を避ける為、棺桶代わりに荷物の タンス に隠してカギを掛けた。
翌日、
税理士の甥、プック(フェルナンデル*)にその事を打ち明けている最中に、トラック毎、盗賊に盗まれる。

公証人事務所にて、
死亡の法的な証明には死体が必要で、叔母の死体を追う甥のプック。
先ずは、引越し輸送屋に向かう。
まもなく、トラックと盗賊団は見つかったのだが、、

開始15分内で、
ジャンルが明確になるのは立派。
脚本の出来の良さを保証する目安。
そのままテンポ良く、タンスと共に話も増幅してローリング。
やはり、負の連鎖 には、ブラコメの作風がベター。


ラスト前、
◯に落ちた時に オチ が見え、ちと残念なオチを除けば、イギリスの イーリング・コメディ に引けを取らない(対抗したかのような)、万人受けするコメディの隠れた拾い物。

死体を追ってドタバタ、
現代リメイクも可能だが、このオチは絶対改変しないと通用しない。


*注記
フェルナンデルは、フランスのコメディアン。
こぅ

こぅ