シュッとした見目の現代的日本アニメなキャラクタービジュ(苦手)に戸惑いつつ、
内容はかなり辛辣に、かなり丁寧な、
大人に向けたサスペンスホラー
絵がちゃんと怖ろしげ
緑や古い畳、経年した金箔など美術は良かったが、いかんせんキャラの見目にはまれず、
説明過多なサスペンスは安直で、
蛍(好物)と鍾乳洞(大好物)を表現するのがいかに難しいのかを思い知らされ絶賛クール視聴ピーク、
からの、
怒涛の“点描”役者が大立ち回り
エモーショナルも申し分なし
ラストへは圧巻
エンドロール終わって“観賞後に開封して下さい”の特典を見れば、わかっちゃいたけど拍手喝采
入れ込めなかった前半にも、
戦後が描けている
戦争を終わらせられない人を描けている
戦争の悲惨さが伝わる
水木しげるの反戦への思いがひしひしと伝わる
人の業、哀しみ、醜悪さを、これでもかと見せられる
そこの主題は受け取るに十二分だった
親の愛たる執念として這い出た親父、彼は何をしていたのか、何をなしたのか
彼は愛息のすがたを見たかっただけじゃなかった
昭和31年から
“昭和98年”の今を繋いだ大人の鬼太郎アニメ
忘れられた者たちの上に時は進んでいる
