【ゲゲゲの昭和が令和に来たろう】
鬼太郎には殆ど親しんで来なかったが、アニメ化でゲゲゲと名を変えたことにはずっと感心していた。
水木さん生誕100周年らしいが、令和の今、ナゼ横溝ドロ沼風に劇場アニメ化?と気になるも、評判聞き時間も合ったので、行ってみる。
…すると料理の仕方にいろいろ感心。ファストフードなのに栄養バランスよいじゃん的な。
先に、目立つ欠点と感じたのは、泣かせるための過剰な虐待演出や、冥界では、何となく派手にして説明誤魔化すような部分など。
アニメの巧さも、よくできたTV放映レベルで止まったと思ったものの…
まず、ネタがよく詰まっていて大盛り感がある。詰め過ぎで潰れた箇所もあるし、太い背骨が通っていない弱さを感じるも、劇場用弁当としての満足感はありました。
ゲゲゲの響きも、昭和平成令和という流れを均したチューニングをしてあるんですね。
アニメ第一期ごろはお茶の間&お子様向けに甘かったですが、今回は、猟奇も人間不信も民族浄化も含ませた上で、ゲゲゲと言っている。
太背骨と絡みますが、敗戦の絶望から始まっているのを、現代に相応しく着地させようとカナリ、舌足らずにはなっていますね。ラスボスにも色んなもの、背負わせ過ぎでしょう。
それでも、料理が巧いんだと思う。節々で誤魔化された気はするが、後味が心地よいのです。もともと鬼太郎世界が持つ、愛すべきジャンク感もよきガス抜きになっているかと。
あ、血液銀行は作中で説明ほしかったね。ラスボスの企みと絡むし。Mの意味も作中ではわからなかったな…見逃したか?リゲインのRでいいじゃんと思ったが。www
父ちゃんの大立ち回りが意外なアクセント。ここまでアクションスターだったとは!一方、時代設定から仕方なしとはいえ、女性キャラには違った活躍してほしかったね。
それにしても、これが実写版になるとウェンツ君と田中麗奈になるのって…思い出し改めて、ゲゲゲと思ったことでした。
<2023.11.25記>