みん

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎のみんのネタバレレビュー・内容・結末

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

高級食材を揃えたのに完成したのはサイゼのパスタ。普通に美味しい。でも普通。

村の因習、近親相姦、わけわからん村のわけわからんしきたり、ブロマンス、好きな要素の詰め合わせかつ元々鬼太郎が好きなので(ライトですが)めちゃくちゃめちゃくちゃ期待して行ったんですが普通でした。普通に楽しめたんですが普通でした。

なんだろう、めっちゃ良い食材用意してパスタをこさえようとしたんだけど、この工程とかあの工程ははしょっていいや〜って作ったら普通のパスタが出来ちゃったみたいな。フライパンを煽らずちゃんと乳化させなかったでも食べられるし美味しいみたいな。

誰にも感情移入できなかった。
ゲゲ郎が水木のことを相棒と呼ぶけど、いつの間にそんなに仲良くなったの?
女房を探したい、Mのことを知りたいという利害が一致したから故の関係だったはずだけど、いつの間にそれを乗り越えて本当の相棒になったの?

水木が熱血漢ならわかるのだけど、目的の為には平然と嘘をつくドライなキャラという印象。実はめちゃくちゃ優しいんだけど不誠実。そんな男が色々乗り越えてゲゲ郎に心を開き、利害関係も無くなってゲゲ郎を助ける義理もないはずなのに、彼を助けに行きさらに女房探しにも付き合う。
水木は優しい男だから、囚われたゲゲ郎を助けに行くまではわかるんだけど、その先に行くにはもう一つ壁があると思う。その壁を乗り越える為には動機、例えば絶対的な信頼関係や愛情がいると思うんだけど、いまいちその裏付けが足りない。

繰り返しになるけど水木がものすごい熱血漢なら情に熱い男ならわかるんだけど、あの妙に覚めた人間としてリアルなキャラクターが死地に乗り込むにはそれはそれは大きな壁があると思うんですよ

村の因習とか禁忌とかブロマンスとか、性癖を煮詰めたような作品。ああこの脚本書いた人あるいは企画した人はこう言うのが好きなんやろうな、わかるわかるでとはなったしちゃんと面白かったんだけどうーーーん、なんかもうちょっと、あるやろ!!

いや私自身の好きなもののごった煮な作品だからめちゃくちゃ勝手に期待してたんだけどしすぎたなという感じ

人が殺されそうになってるのに平然と見てる一族とか、近親相姦の設定とか、ゲゲ郎と水木のキャラクターとか好きな点は沢山あるんだけどもうちょっと振り切って欲しかった。
子供向け作品だから? とも思ったけどP G12にしてある意味子供切り捨てるんだったらもっと振り切っても良かったんとちゃうかと

根は優しいけど不誠実で社会性(人間社会の)がある水木と一見そっけないけど誠実で社会性のないゲゲ郎の対比が好きです

面白かったです!!!!!
みん

みん