令和6年、1本目の映画。水木しげる生誕100年を記念して作られた、鬼太郎生誕の謎を明かす、目玉になる前の親父の物語。
横溝正史だ！戦後、過去の因習に囚われている村で起こる事件。それを解決する探偵。今回は、探偵役が鬼太郎の父(そういえば名前が語られていない)と水木さんのバディです。水木さんは戦争を引きずっています。玉砕を報告されたため、生きることを許されず無意味な敵軍への特攻をやらされたことは、本当に水木さんが経験したことです。
過去の因習に囚われている村人も、自分では特攻をせずに逃げ回っていた上官もいなくなったようでまだ今の世の中に生きています。だから鬼太郎も現代に生きているのです。無念で亡くなった人の狂骨の霊を弔うために。
ラストに墓場の鬼太郎の連載1回目とつなぐことで、その中に出てきた謎を解明している映画でした。
惜しむらくは前半ちょっとテンポが鈍いところ。子供向けと大人向けの両方を盛り込んだため中途半端になってしまったことでしょうか。
