すみ

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎のすみのネタバレレビュー・内容・結末

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

劇場に観に行くつもりだったんだけどいざ当日チケット取ろうとしたらまさかの全席完売で撃沈した思い出。

こんなに醜くて、こんなに美しいお話があるのか、、?
人の悪意は時に怪異よりも恐ろしいものになり得るということ、誰かを愛する思いは時に何よりも強く人を突き動かすこと。
わたしはこういうメッセージ性をはらんでいる映画やアニメは問答無用で好き。容赦なく人がポンポン死んでいく映画も大好き。死に方のレパートリーが多かったのも良かった。
龍我家の人たち、殺されるときみんな左目を貫かれてたり潰されてたけど、左目は水木が負傷しながらも開き続けた方の目であり、ゲゲ郎が必要ないものを見ないようにするために隠してた方の目でもあって、「汚いものを見るための目」という意味があるのかなと思った。

わたしは沙代ちゃんの、どうしようもなかった死に様がすごく好きだったな、、
好きな人に自分の汚点(あえて汚点と言いたい)を全部知られていると分かった時のあの絶望した顔で苦しくなった。世界を恨まない方が難しい人生だったよね。水木と東京でクリームソーダ飲みたかったよね。
そして水木とゲゲ郎の、相棒であり友でもある関係性の尊さよ、、
人なんて信じられないし自分が偉くなるためならカスみたいなやつにも平伏してやるぜ!という気持ちで村に乗り込んできた水木がちゃんちゃんこをゲゲ郎妻に着せて逃げたんだよ、、
そしてゲゲ郎は息子や友の生きる未来を見てみたいと願ったから、体は朽ち果てても目玉だけは残ったんだね。
ラストの時ちゃんのシーンめっちゃ泣いた。この話の1番の犠牲者だよな、、
未来は時ちゃんが夢想したほど良いものではなかったけれど、生きて自分の目で確かめたかったよね時ちゃん、、
時ちゃんが70年越しに救われて本当によかった。
良かったシーンもっといっぱいあったんだけど全部書いてたらキリがないことに気づいた。

話の本筋関係なくて申し訳ないけど、キャラデザがそもそも大優勝だよね。
水木は長身垂れ目の優男だし、ゲゲ郎は白髪サラストで八重歯あって線が細くてそりゃ女オタク量産しちゃうよね〜!あまりにもオタクの性癖にクリーンヒットすぎる。
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