YAZ

そして僕は途方に暮れるのYAZのレビュー・感想・評価

そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)
3.8
逃げ続ける男の観る
監督 三浦大輔

5年間同棲してる里美にある件で
攻められ衝動的に家出る裕一。
友人、姉宅と転々して母が一人で
暮らす実家に戻るがの話

裕一のクズぶりが話題になってま
すがそこまでかなとも思い嫌悪感もない
暴力振るわけでもなくヒモ感もない。
そもそも本物のクズと5年もそれなりの
部屋で同棲しないのでは

それでも逃げる裕一で物語は進むに連れ
ホームドラマになりタイトルの意味が
生きて来るエンド

裕一が逃げるのには裏読みすると良い人
でなければいけないとか暗黙のルールに
従わなければいけないと言った日本人が
元々持ってる資質を守るべきという空気
が過剰になってるここ数年へのアンチに
も思えたりする



ある映画好きの思い込み
多少内容に触れます

逃げる数日の裕一で彼が何者かは語られ
ませんけど監督が伝えたかったのはそこ
かもしれない

彼は30過ぎて何故定職に就かない?

オープニングに一瞬映る部屋の隅に積ま
れた雑誌。古本屋で買い漁った時期ある
のでピンと来ました。
後輩野村周平の職業
父豊川悦司が昔(もしかして今も)大好き
だったモノ

何となく一件落着した後に父とある暗闇
の場所で楽し気に時間を過ごすの見て
そういうことかな~と思う

彼にはある夢があって実現するのは難し
く諦めずにバイト生活してるか諦めてし
まったのか分からないけどそんな夢を
持ってる若者や父の様に敗れた者たちへ
のエールのように思えた

「俺も頑張ったんぞ」
家族から逃げた父の一言であります
YAZ

YAZ