『チャンシルさんには福が多いね』の様な映画業界モノや難病モノかと思いきや、全ての謎を瞬時に解き明かすなんて到底無理であろう、己の考察力を試され頭抱え込んでいる姿がある人物と重なった時、不思議な構成にさらに唸らされた。
多岐に渡るジャンルの要素が詰まって難解。が、全てを理解出来ずとも自然と沁み入ってくる淡い気持ちが心地よく、切なさと相まりラストまで目が離せない

大阪アジアン映画祭の作品。

少ないスタッフ、キャストで撮影に挑んだにしては、かなり踏み切った作品。

本編かなりゆっくり進みますし、長回しが殆どなので誰かを追っかけてるという視点が多いのですが。

なぜこの作品が難解かというと、、


時系列 不明
現在か過去か現実か未来か全くわからないから。

主人公が映画監督で、その製作している作品の主役を監督自身で描こうとしている。
まあ実体験に近い感じですね。

更にはその中に出てくる母親がアルツハイマーに掛かっていて記憶が曖昧。

現実の中で偽りが出てきたと思ったらそれは空想で、空想の中では真実があって、でもその真実だとあの人がいないわけで、それがでも妄想だったりして。

と、まあやっちゃってます。

同じ場面を繰り返し、かわっている部分を探す。突然消える人に突然出てくる人。
トリックが面白い。

挑戦的作品好きだけど、本当ワンシーンワンシーン長くてキツかった。