ShinMakita

ライダーズ・オブ・ジャスティスのShinMakitaのレビュー・感想・評価

2.0

デンマーク軍兵士マークスは、アフガニスタンでの任務中に訃報を受け取った。故郷で列車事故が起き、乗っていた妻が死亡したのだ。一緒にいた娘マチルデは軽傷で済むが、精神的ショックを受けているらしく、マークスも動揺しながら帰国することになる。こうしてマチルデと2人きりの生活が始まるが、心の整理がつかないマークスは、しばしばマチルデと衝突し、うまく父娘関係を築けずにいた。そんなある日、オットーと名乗る統計学者が現れる。彼は事故のあった列車に乗っており、マークスの妻に席を譲った人物だった。彼は同じ車両にガラの悪いギャングがいたのを目撃していた。そのギャングも列車事故で死亡したが、暴力団〈ライダーズオブジャスティス〉のボス・オーレセンを有罪にするための検察側証人だった。裁判直前に証人が偶然事故死なんてありうるか?しかも、事故直前に下車した挙動不審の男が、列車電気技師でオーレセンの弟パレであったことも分かった。オットーはこのことから、これは事故に見せかけた殺人で、マークスの妻はその巻き添えで亡くなったと結論づけたのだ。話を聴いたマークスは、真偽を確かめるためパレに会いに行くが、列車事故の話を持ち出した途端に銃を向けられ、反射的に彼を殺害してしまう。しかしこれで、オットーの推理を確信することに…マークスはオットーとその友人であるレナート、エメンタールの力を借り、〈ライダーズオブジャスティス〉の監視を開始、オーレセンに復讐戦を仕掛けていく。



「ライダーズ・オブ・ジャスティス」


以下、それ以上喋ったらクルマを停めてネタバレする。


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去年のロバート賞(デンマークのアカデミー賞)で、「アナザーラウンド」と人気を二分した作品。どちらもマッツ主演ってのが凄い。監督のアナス・トーマス・イェンセンは、繊細なスサンネ・ビア映画の脚本を手掛ける一方で、「アダムズ・アップル」みたいな変な映画も監督してしまう才人。ちなみに俺と同い年で誕生日が超近い。どうでも良いけど^_^

予告編ではシリアスなバイオレンス映画に見えたけど、蓋を開けたらブラックジョーク映画でした。「偶然」とかバタフライエフェクトをテーマにした作品が最近多い気がするが、今回もまさにそれ。あの少女が青い自転車を欲しがらなければ、マッツの災難もなかったでしょうな。バタフライエフェクト系は「どう話が転がるかあまり読めない系」とも言い換えられるけど、今回は復讐という軸があるから予想範囲内の展開。でも、妙に笑えるしホッコリもできるので充分楽しめました。マッツ以下、出てくるキャラがみんな良いですよ。個性的な3人組は、「いつだってやめられる」の教授たちを想起。ウクライナ娼年くんのボダシュカやBFのシリウスもナイスキャラ。マチルデ役の女の子は、ロバート賞で主演女優賞に輝く名演技でした。オススメです。
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