【要約3point】
①セカイ系モラトリアム映画
②映像が綺麗(役者、衣装、風景)
③ラストは「これで終わり!?」のパターン
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毎日がうまく行かず退屈な大学生の僕が、ある日「似たもの同士」と形容される黒服という男に出会い、世の中にいたずらを仕掛けていく。
そして同時並行でサークルの先輩に恋心を抱き、その関係性も少しずつ進んでいく。
東京が破壊される日、彼女を守ることはできるのか。
大まかな筋書きはこんな感じです。
モラトリアムをこじらせた大学生の物語だと解釈すると、ある意味青春ものと言ってもいいかもしれません。
他のレビューにもあるように、「ストーリーが分かりにくい」とか「厨二病」という側面も確かにあるのですが、個人的には好きな作品でした。
主人公の独白(ナレーション)は確かに厨二っぽいのですが、クセになります。
くすっと笑える感じ。世界を斜に見ている感じも、永瀬廉が演じると嫌味にならないのが良かったです。
あとは全体的に画が綺麗です。
映像の質感、永瀬廉や池田エライザの容姿、彼らの衣装、そして東京の風景。
衣装については、永瀬廉のダルっとした感じが新鮮で好きでした。
東京の風景については夜景が中心ですが、今まで見たことないような切り取られ方をしている箇所が多く、東京の夜って綺麗だなと改めて思えます。
東京の昼の風景は日常的なシーンが中心ですが、こちらも不思議と綺麗と思えるような切り取られ方がされています。
そんな世界観で物語が進行していくので、120分の上映時間中、意外と退屈する瞬間はありませんでした。
ただ、ラストの終わり方は久しぶりに「これで終わり!?」のパターンでした。
最近の映画は結構納得のいく終わり方をする作品が多かったのである意味新鮮でしたが、もう少しエピローグがあっても良かった気がします。
(あの終わり方だとエピローグの描きようが無いのかもしれませんが)
最後に何か明確な答えが出るわけではないので、おそらく考えるよりも感じるように鑑賞することで、楽しめる映画になってると思います。