このレビューはネタバレを含みます
例えば初めて振られた時、
例えば何通目かのお祈りメールが届いた時、
例えばあいつが幸せそうなとき、
程度の差はあれ、誰もが一度は抱いたことがあるだろう「全て壊れてしまえばいいのに」という感情を、その衝動のままに映像化したような印象。
登場人物たちの心の機微を感じることはできなかったけれど、そもそも感情移入させることを目的としていない作品に思う。
東京の爆破シーンを描きたくて、
どうしたらより美しく、より感傷的に描けるかのスパイスで構成した113分だと思った。
ひとつひとつのシーンは、
繋がりに意味があるような、ないような。
まるで、ドン・キホーテの店内みたい。
“君”の目から温度が無くなったのはいつからなのだろう。
初めて手を繋いだ女の子が、天災で亡くなった時からなのだろうか。
ラストシーン、好きだったな。
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永瀬廉くんは役にハマっていたと思うけれど、
この映画が刺さる層と、永瀬くんのファン層と、Fさんのファン層は
それぞれミスマッチだと思う。
少し、もったいないな。