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鬼平犯科帳 血闘のnomoreのレビュー・感想・評価

鬼平犯科帳 血闘(2024年製作の映画)
4.0
おまさ中村ゆりが観たくて。

中村ゆりほど"薄幸"美人はいない。
と私は推しているのだ。

もはや"薄幸"が"発光"しているのだ。
薄日の如く光り輝いている。

本作でももちろん"薄幸発光"しております。
私的には、薄くない"濃幸"感で胸いっぱい。

池波正太郎生誕100周年記念作品。
昨年の『藤枝梅安』のラストシーンから期待していた本作。
まごうことなき時代劇の魅力溢れる映画でした。

ジャパニーズ・ノワール
日本が世界に誇る時代劇の世界
日本の文化であり、伝統芸能と言ってよいのではないか。

令和の世の中では受け入れ難い世界なのかもしれないが、時代劇を観て面白いと思える感性があるのは、やはり日本人としての血なのでしょうか。

時代劇の中に息づく美学や様式美は、時代遅れなのかもしれないが、時代を経ても変わらない不易のものが確実に日本人の心に訴えてくるのだ。

主演の松本幸四郎は、歌舞伎役者でもあり、時代劇の美学・様式美である殺陣や義理人情を見事に体現しており、安心して観ていられた。

脇を固める役者陣も素晴らしい。

柄本明(盗賊)
北村有起哉(極悪党)
火野正平(密偵)
中井貴一(ちょっとだけ)
浅利陽介(うさぎ)
市川染五郎(ヤング鬼平)

そして時代劇には"いい女"が欠かせない。

(この女性の役回りは、現代の価値観では受け入れ難いものがありますよね)

中村ゆり(私的主役!見事に"薄幸発光")
志田未来(もうこんな役をするのか!)
松本穂香(もっと見たかった)
仙道敦子(鬼平の妻)

ぜひ、日本人としての血が騒ぐ時代劇の世界を、とくとご堪能あれ。
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