嫌いではない。
ただ、あまり気持ちがすっとするような作品ではないなと。
麻奈美の母親が嫌な感じ。
心の奥底では娘を、特に長女の麻奈美を自分の一部だと思っている気がする。
よくあることだけれど、我が子のことを必要以上に謙遜するのはただの悪口でしかない。
若くて可愛い役者が何人も出演しているが、正直演技力が、、というような人が多くて、イマイチ物語の世界に入っていけなかった。
麻奈美役の松井玲奈の演技は、まあ普通かなといった感じではあるものの、透明感はすごい。
あの髪型も、相当整った容姿でなければ似合わない。
早苗役の日高七海は演技がすごく良かった。
落ち着いていて安心して見ていられるし、何より声が良い。
彼女の存在感が作品に締まりをもたらしていた。
残念だった点は、場面が次々変わっていくが、麻奈美が今いる場所がどこなのかわかりにくいところ。
人物ばかりを追わず、もっと状況をわかりやすく見せる工夫をしてほしい。
それと、飲酒のシーンが多いのに、酔う演技が上手い人がいなくて微妙な気持ちになった。
ラストの演出は読めてしまったし、わざわざエンドロール後に持ってくるほどでもない。
音楽に関しても、作品の雰囲気に合っているとは思えず浮いていた。
また直井卓俊企画作品に出会ってしまった。
今年何本目だろう……。
