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コーダ あいのうたのmomicoのネタバレレビュー・内容・結末

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

家族の中で一人だけ聴こえる"コーダ"のルビーは歌うことが好きな高校生。
才能を見出された音楽教師に音楽大学への進学を進められるが、これまでの人生を家族のために手話通訳として過ごしてきた彼女は自分の夢に踏み出せないでいるー。


今更ながらやっとこさ鑑賞。
とても既視感のあるストーリーだなと思ったら、
エール!(フランス)のハリウッド版リメイクだそう。

アレンジも加えられてるのだけど、
なんといって家族の役の役者さんたちが本当の聾の方だそうで、全体的に特有の緊張感がある。

オーディションのシーンはもちろん素晴らしかったけど、私としては、発表会で父フランクが会場の人たちの顔を見渡すシーンが印象的だった。
彼は娘の歌を聴く聴衆が心を動かされている姿を見て、ルビーの才能に気付く。

"聴こえないから理解出来ない"のではなく、
"知ろうとしていなかった"と。

ルビーをオーディションに送り出す家族、
オーディションで手話と共に家族に歌を届けるルビー。
それぞれが自分で作っていた壁を乗り越え、未来へ踏み出していく姿と、主人公の歌の上手さに心を掴まれてしまう。

エンドロールも最後まで聴きたくなっちゃう。

さすがアカデミー賞!と唸る良作。
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