ブラインドサッカーの解説者が選手達は見たこともない競技に挑んでいると話すのを聞いて衝撃を受けたことがありました。
視覚や聴覚を遮ることでは感じられない世界の乖離があるのだと。
秋のコンサートで両親が夕食の話をするシーンはその乖離を見るようで、舞台上のルビーの表情が切ない。
そうした乖離と、少女の巣立ちを巡る普遍的な葛藤とが、歌を通して見事に融合していた作品でした。
父親なりの方法で娘の歌を聴くシーン、唯一の発語のシーンは胸に迫り、助演男優賞もむべなるかな。
「SING ネクストステージ」との二本立て鑑賞。
フランス版「エール」は見逃し。