ラピュタん

コットンテールのラピュタんのレビュー・感想・評価

コットンテール(2022年製作の映画)
4.1
言葉に頼らない再生の物語

東京から思い出の湖への旅

言葉にできない感情
それを
どう観客に伝えるか

不器用な父親の傷心をリリー氏が
彼ならではの表現力で好演し、病に侵される最愛の妻を木村さんの陰影のある演技が…泣かせます

初長編とのことでしたが、この監督は企画力に優れているという印象です
また、役者さんの良さ(造形も含めて)が巧みに引き出されていましたし、タコ🐙や葬儀の美など、目の付け所にもセンスを感じました
やはり普通の邦画と少し違う味わい


正しくはあのピーター四兄弟の三番目の子の名前なんですが、コットンテールは、ウサギの丸いしっぽ…のイメージ🐇

ウサギを追いかけた、そんな日の記憶に残った……幸せの色

それぞれが、相手のコットンテールを追っているのが家族なのだ…という人間関係への考察が面白い


静かでゆったりした流れの作品ですが、親族三代(孫を入れると四代)が淡く絡んでいるなど、広がりのある佳作でした

自転車🚲で行くところ、好きだなあー

でもね、ちょっと手癖が悪い主人公なんです…
立派な大人ではなく、成功した人物でもなく、普通の父親でもない
つまり…平凡でちょっと不器用な初老期の男性をやらせたら、
リリー・フランキーの右に出るものはいないと思うでしょ?

惜しむらくは、テンポかな?


兎に角、気になるコットンテール ☁️
コットンテールは、モフモフの色 🤍
なかなか追いつけなくて焦ってばかり

本作は「喪失」を静かに癒してくれそう



以下、ちょっと❓脱線🚃。。。


コレは大切なものを捨てに行く物語🌱

その点で(のみ)ロードオブザリングに似ています
ファンタジーでもなく、壮大でもありませんが💦
ひとりで捨てに行こうとするし

本作の主人公は、力をすべて失ったガンダルフのイメージがあると思いませんか?…勝手に何故かそう感じてしまいました
(うう、正しくないイメージ💦)

以下妄想御容赦
そっか、ガンダルフにも息子がいただろうな
いたら、親子の断絶があったはずだよな
強い父親だしな…
息子がいたら母親もいるだろう、普通に
奥さん、どんな人だったのかしら

きっと湖水地方にも家族で遊びに行って…
コットンテールを追いかけたりしたかも、な
走って追っても捕まえられないから

杖を使って、🍖にしちゃった…たぶん

あー、美味しかった
ねー、また来ようか


ポチャン💦


✳︎奥さんの疾患について(推察)
 若年性アルツハイマー病に罹患
 最後は、多発骨転移した癌
 転移した癌のせいで痛みが全身に
 そうなったのは、認知症のせいで
 発見が遅れてしまったから…
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