脚本賞作品に駄作なし
秀作でした✨
味わいも格別🥃
✳︎予告編も見ない方がベターでしょう
三人家族の父親が転落死するまで10分くらい?
第一発見者である息子は、犬の鳴き声で家の前で父が倒れていることに気付く
やがて小説家である妻に嫌疑が…
3つの可能性…
事故か
自殺か他殺か
次第に明らかにされる背景…
それぞれの苦悩の情景
人物のクロースアップと借景…
主演女優賞級の名演と
ダニエルくんの眼差しに
雪山の稜線を望むロッジ風の家
伏線は至るところに静置されていて…
人生を形作るさまざまな要素
が炙り出される
描かれるのは「人」:人物と人生
映画の要素の一部である光💡と音🙉
光 色 色の対比 質感 遠近感
音 旋律 音色 音量 環境音
それらが押し付けがましくなく、しかし明確な印象を残しつつ静かに融合しています
とくに色遣いが地味ながら素敵でした
そして
優れた脚本📕演技👧展開🖼️
これらが上質で素晴らしくて、するすると引き込まれてゆく…その魅力はまるで、山の頂上で飲むミネラルウォーター💧のよう
映画好きなフィルマの皆さんには強く薦められます🌿
観ながら読み解く、「読む映画」をぜひ堪能してください
主演のサンドラ・ヒュラーの名演を支えるドイツ人らしい彫刻的な美しさ(個人的には強い雰囲気がずっと好みではなかったのが正直なところ…ですが、その独逸的美しさを再発見できました)
息子役のミロくんがときどき、はっとするような美しさで画面に刻まれます
盲導犬🦮も、素晴らしい演技を見せてくれる作品です
トリエ監督ってすごいですね😍
脚本のアラリ氏とのタッグは三度
🦮を含めて、それぞれが見事に生きていた秀作
雪が、吐く息が白い季節が似合う映画でした
以下、ネタバレを含みます。。。
演技だけでも十二分の満足度の秀作
女性監督ならでは?の、ダニエルくんと母親(の頭)の抱擁シーンは、名画のような最高の美しさを讃えていました
勝訴が何ももたらさない…
でもこの先の人生を生きていくしかない…
それを選択した息子の意志
弱視を克服した人生を切り開くであろうダニエルくんの将来の輝きを信じることができるラストだったと思います
そう、あれはダニエルズ🦮🧒ハッピーエンド
アトレイユ・ヘアのダニエルくん
彼も小説家になったりして⁉︎
観終えて与えられた情報を整理して振り返ってみれば、奥さんは夫の自殺を直観していたはずですし予期もしていたのでしょう、小説家ですものね
ダニエルくんは、父親の苦悩を知らず…
裁判によってそれが「伝えられてしまう」という境遇に陥ってしまうのですが、彼はすでに過酷な経験を経た強さを宿していたのだと思います
きっとより多くの時間をこれまでも父親の方と過ごしてきたでしょううに…
母親との邂逅のような新しい関係性が最後に暗示されたように感じました
強い母親像の裏に顕になった普通の母親…
憔悴したその母を、ラストでは父親に代わって慰めるかのように(頭部を、ですが)抱きしめていたシーンが重要な意味を持つのではないでしょうか…🧐
監督と脚本家は夫婦ですから、作中と(同じではないものの)似たような過酷な関係性を経験されてきたのかもしれませんね…
それゆえの鬼気迫るリアリティ💦
だったりして