ポール・グリーングラス長編デビュー作。
とてもよかったがなにせしんどい。辛すぎて涙止まらん。主演のデヴィッド・シューリスの演技も刺さる。

フォークランド紛争中に行方不明になり、死亡したとされたケビンが数週間後に現れた。

無事の帰還を喜ぶ家族や友人、町の人たち。つかの間の休息を経てまた軍に戻るんだけど。

君たち味方だったんだろうよ。なぜケビンははぐれてしまったのかを考えもせず、なぜあの時の過酷で凄惨な状況を知っててそんなことができるのか…。
確かに脱走兵と誤解されそうな状況だけど疑いは晴れているはずなのに。

苛立ちの矛先をケビンに向けてるようにしか見えない。残酷すぎて涙出た。

見ている間、ケビンが最悪の選択をするのでは？と気が気じゃなかった。
あそこで終わってるがあの先どうなってるか。希望も見えることは見えるが、良からぬことになる直前に見えなくもない。

実際あのあとどうなったのかは調べてないけど、どうか立ち直ってますように……😢

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タイトルがアイロニーすぎて冷たい。

英雄的に奉られた人間は簡単に手のひらを返され、周りの疑念の執着に取り囲まれて、
煽動１つで真実が見えないまま激昂する集団の”暴力”。
複雑なテーマをまとめ上げていた。

戦争と英雄主義には必ずグレーゾーンが存在する。だからこそ目の前の現実に目線を切らずにものごとを捉えていきたい。
曖昧さを抱えたまま終わる物語が素晴らしかったし、重さに抜かりがなかった。

監督