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つかのまの秘密さ海の城で~水無月蜜柑試篇
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『つかのまの秘密さ海の城で~水無月蜜柑試篇』に投稿された感想・評価

「松村浩行レトロスペクティブ」Bプログラム。

絶対に見ることの出来ない作品だと思っていたので、この作品の上映に立ち会えたことが奇跡のように思う。

ミラーボールから始まるファーストショット。あがた森魚のライブを追ったドキュメンタリーだが、肝心の歌は全てテロップで処理される。
そのとき、見慣れた音楽ドキュメンタリーなどとは全く性質を異にした、松村独自の「異化」がここにおいても現れる。

詩そのものを響かすというのは、音と切り離し、まさに言語として詩の言葉、一文字一文字を浮き彫りにしようとする異様な実践だ。
この実戦がなされたとき、観客は、テロップの背景に覆い被さるあがた森魚の口パク的にさえ見える無音のライブ映像を滑稽にさえ思えるかもしれない。

人前で歌うこと、そのこと自体が異様なことのように感じるほど、人々は言語そのものの意味内容に意識を向ける。その時、一般的に人の歌声を聞いて涙するような感情の盛り上がりなどは当然絶たれる。

言語の文字そのものの連なりが画面上のあがた氏のパフォーマンスとは全く違った純粋な意味だけへと還元されたとき、あがた氏の無音のパフォーマンスがいかにその身体で歌詞内容を飛躍させるべきものとして機能していたかを露わにする。

そして松村作品に度々観られる「窓」への意識はドキュメンタリーにおいても貫かれ、この窓の奥から見える木々の揺らめきを捉えたショットなんて本当に美しいとしか言いようがない画面の強度を持つ。

映画中盤の北海道へのライブ道中に差し込まれるトーチカの映像。松村浩行による解説とともに考えると、このドキュメンタリーとは『TOCHKA』というゴールへの発見ために必要な迷路を彷徨い続けたメイキングとしても観れる。

そして面白いのは、ツアーを追いかけた映画にも拘らず、乗り込んだ車のミラーでライブ開催地から去る映像こそはあれど、極めて移動が描かれない点においても『YESMAN/NOMAN/MORE YESMAN』に通じる問題であるし、さらに言えば突如としてトーチカへと画面が連なるのは『TOCHKA』での藤田陽子の移動から突如トーチカ内部へ移行する編集を思い起こす。

松村浩行においての移動とは一体なんなのか、再検討する鍵だと思う。

この映画を観てしまった一人の観客として、今やこの映画も無くてはならない作品になっている。