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シン・仮面ライダーのALLORAのレビュー・感想・評価

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)
4.5
個人的にエヴァの最初の劇場版ラストの『まごころを、君に』のあの終わりかたを見せられた後は庵野秀明への評価は決して良いものではない。

シンシリーズもゴジラはエヴァだし、ウルトラマンは着ぐるみならぬモーションキャプチャで自分がウルトラマンやりたかっただけだし、つくづく庵野秀明という人は引きだしが少ないんだな、とほぼ同世代の人間としては感じてしまう。

けど、今作はその引きだしの少なさが逆に『仮面ライダー』ってこうだよね!と変に凝らない良い方向に転んだと思う。
私みたいなバリバリの昭和世代にとってはこの『シン・仮面ライダー』は令和に蘇ったまごうことなき1号と2号だった。
制作発表の時に庵野秀明の言っていた『ノスタルジーは捨てたくないんですよ。』と言うのがビシビシ伝わってきた。わざと荒くなったりする画質も、暗い中での戦闘シーンも、昭和のTV事情を経験してる身としては、そんなTV事情の中かじりついて一生懸命ライダーを観ていたノスタルジー以外の何物でも無かった。ライダーはパンチとキックだけで良いんだよ。
TheFirstとか、ブラックサンも面白いけど、ライダーは変に凝らずにこれで良い。

この作品に乗れないと言う人達は、ライダーを知ってはいても、平成であり令和のライダーを見て育った人達だと思う。そういう人達には正直しんどくて退屈だろうと思う。

庵野秀明に大絶賛のレビューを書いているので、自分でもスコアは5にしても良いと思うのだが、ただどうしても、今作のエネルギー源のプラーナってガメラ3のマナだよなぁ~・・・ってのが気になって-0.5。
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