「シン・ゴジラ」も「シン・ウルトラマン」も好きではないのですが、「こういうアプローチするんだ」「こういう解釈なんだ」「この画は格好いいな」とピンポイントで驚いたり、いいなと思うところがあって、さすがだなと思ったりするのですが、この映画はそういうのがありませんでした。
予告を見たときに「なんか画がチープだけど大丈夫かな…予告編だから?本編はちゃんと撮ってあるのかな」と不安になっていたのですが、本編も画質の荒い映像が流れて「ニチアサの劇場版?」となりました。
全体的に「時間と予算がなかったのかな?」と思う映画でした。
相変わらず情報はセリフで一方的に提示されるばかり。勝手に改造されても怒らない主人公、なんかよく分からないけど信頼し、信頼されることにする男女、恋愛感情とかじゃなくて人と人としての信頼関係なんだよ、と製作者側の意図をペラペラ喋ってくれます。そこに至るまでのストーリーがあまりないので「よく分からないけどそうなのね」と冷えた気持ちで話を追っていくしかない。
それにしても庵野の中で女とは、風呂に入りたがり着替えたがるだけの存在なのか…。いつもその手のセリフを口にする女が出てくる気がする。
とにかく安っぽくて見づらくて、映画というより個人の趣味の映像をひたすら見せられている、という感じでした。
森山未來のダンサーとしての動きを見れたのはよかったです。
あと、MCUだったらサイクロン号たちに人格(?)持たせただろうなと思いました。後から自動操縦で付いてくるところ可愛かった。MCUだったら家の中まで入ろうとして怒られて、ミラーとかをシュン…とさせているに違いない。