序盤は期待感とヴァイオレンスな描写で楽しめたが、一文字が出てきてからの中盤以降どうしようもない出来でがっくり。
そもそも最序盤のヴァイオレンス描写はシンシリーズ伝統の「荒唐無稽な存在が現実に出てきたら?」を見せつけてくれたのだと思っていたんだけど、中盤のアレはなに?蜂の時点でちょっとアレ?となったけれどさ…。
そうしておきながらNHKのドキュメンタリーで放映された、アクションパートを役者に全投げした結果生まれたラストバトルはアレ。
リアルにしたいのか漫画(アニメ)にしたいのかさっぱりわからない。
この辺はシンゴジラやシンウルトラマンではちゃんとしてただけに、今作は何故こうなったのか本当にわからない。
庵野監督はアニメチックにしたかったけど、配給側に今までを踏襲しろって圧力がかけられたとかなのかしら?真実はわからない。
カマキリなんちゃらもマスクデザインがおもちゃ感が断トツで、めちゃくちゃ浮いてるのが残念。これに関してはキャラクター本人が気に入ってアレにしたっぽいから一概に批判点とは言えないけど…。
そしてまぁこのキャラ自体、本郷奏多の無駄遣いだったのがなんとも…。モッタイナイ。
最終的に本作の前提設定がほとんど語られないので、SHOCKERはなに?とかオーグ連中はなんなの?とか凄いふんわりして終わるのも✗。
いやまぁ一応セリフでぽやーっと説明自体はしてくれるんだけど、内容がコイツら悪いやつ!くらいの情報量しか無いので、言葉は悪いけど子供向けの作品でなら許されるレベルじゃん…って。
これは先に言ったヴァイオレンス描写と全く噛み合ってないので、このふわふわで一作品として押し通すなら全年齢で見ても問題ない描写でやるべきだったと思う。
ラストシーンや一文字のキャラクター描写をみる限り、監督はあんまり本郷猛が好きじゃないぽいな、と。たぶん一文字好きでしょ。知らないけど。
思い切って改変して一文字メインで作ってもらった方が本人のやる気に繋がったんじゃないかなーと感じました。
そういったところ込み込みで今作は詰め込みすぎて駄目だったぽいよね、と。「改造の苦悩」「5体のオーグとのバトル」「新主人公加入」「ラスボスの描写」「交代劇」これら全部を120分で!は流石に無理筋…。
良かった点は浜辺美波が凄い可愛かったこと。あのコートめっちゃ似合ってて良かった。
シンゴジ、シンエヴァ、シンウルトラは良かったけど、本作はオススメ出来ません。
あとまぁ放映当時から言われてたぽいけど、NHKドキュメンタリーの場面マジでほとんど出てこなくてビビりました。
映画製作って大変なんですね。本当にお疲れ様でした。