野犬ゼンティの視線で見たトルコの暮らし。
製作者の意図がはっきりしないと感じた。犬の視線を通してトルコの実情を世界に発信したかったのか、現状を受け入れて淡々と日常を生きる姿勢を身につけるべきと説きたかったのか。
特に分からなかったのは、「売られた人の元へ何度でも戻る」。カルタルは難民の子供が逮捕された後、警察へ連れてかれたが、そのこととの関連がよくわからない。
ゼンティは基本的に1人。焚き火に当たれたり、難民の子供たちと一緒に過ごせたり、束の間幸せに穏やかに過ごせる時はほんの束の間。除け者にされ、保護もされず、気にすら止められない。
一人で当てもなく歩いたときの自分と重なって少し寂しかった。