地球外生命体

ストレイ 犬が見た世界の地球外生命体のレビュー・感想・評価

ストレイ 犬が見た世界(2020年製作の映画)
3.5
殺処分ゼロの国トルコを舞台に、路上で生きる犬たちの視点から世界を捉えたドキュメンタリー。

トルコ政府は1909年に野良犬を排除することを決め、イスタンブールでは野良犬が大量に殺処分された。これを受けて2004年以降、路上動物の殺処分と捕獲を禁止したトルコ・イスタンブール。ここでは10万匹以上の犬たちが路上を自由に歩きまわり、ごく自然に人間と共存生活を送っている。

自立心が強くいつも単独行動をしている犬ゼイティン、フレンドリーで街の人々に挨拶を欠かさない犬ナザール、そしてシリア難民に寄り添う子犬カルタル。

本作のスタッフは3匹の野良犬、ゼイティン、ナザール、カルタルを追っていく。飼い主がいない3匹は食べ物を求め、街のあちこちに向かう。時に3匹をからかう人々も現われるものの、他国から逃れてきた難民など多種多様な人々に3匹はかわいがられる。

2017年にトルコを旅した際に、主人公となる犬ゼイティンと出会ったエリザベス・ロー監督が、半年間にわたり犬たちに密着。犬の目線と同じローアングルで撮影し、彼らの視点を通して、人間社会が持つ様々な問題と愛に満ちた世界を映し出す。

★2020年カナダ国際ドキュメンタリー映画祭
国際ドキュメンタリー作品賞
★2021年Millennium Docs Against Gravity
撮影技術賞
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